高森明勅2 日前2 分皇位継承問題秋篠宮殿下が即位を辞退されることは制度上、可能である私は僭越ながら、以前から「皇嗣」秋篠宮殿下が即位を辞退されるお気持ちだろう、との推測の述べて来た(たとえばプレジデントオンライン「高森明勅の“皇室ウォッチ”」 4月29日公開記事など)。https://president.jp/articles/-/56836...
高森明勅5月12日3 分皇位継承問題皇位の安定継承を目指す解決策を導くシンプルな思考プロセス時折、「皇統問題は難しい」と言う人を見かける。 しかし奇妙な先入観を排して、皇室の末永い存続と皇位の安定継承を“本気で”目指すなら、その解決策を探る思考プロセスは至って簡単明瞭。以下の通り。 なお解決策は、改めて言うまでもなく、憲法に違反しないで、皇室の方々のお気持ちに背か...
高森明勅5月10日3 分皇位継承問題唯一の誠実で正直な「男系限定」論とはどのような“論理”か?皇位継承の「男系限定」を主張する意見の中で、ほとんど唯一、誠実かつ正直な議論と思えるものは、以下のような論だろう(神社新報社政教研究室『天皇・神道・憲法』昭和29年。執筆は葦津珍彦氏)。 「日本皇室の万世一系とは、男系子孫一系の意味であることは論をまたぬ。…然〔しか〕しなが...
高森明勅5月8日5 分皇位継承問題「旧宮家プラン」を巡るいくつかの基礎的な事実側室制度を前提とした非嫡出・非嫡系による皇位継承という選択肢が失われた状態でも、明治の皇室典範以来の「男系男子」限定を“思考停止”的に維持しようとする人々(いわゆる男系派)は、 旧宮家系国民男性の皇籍取得を可能にする方策(いわゆる旧宮家プラン)を唱えて来た。...
高森明勅4月29日3 分皇位継承問題皇位継承を巡って男系派と女系派が激しく対立という幻想皇位継承の行方を巡って、男系論者と女系論者が激しく対立しているという見方がある。 女系派はいない しかし、女系論者というのは恐らく“いない”はずだ。女系論者ならば、皇位継承について女系に“限定”する(女系絶対)か、少なくとも男系よりも女系の方を“優先”する(女系優先)という...
高森明勅4月27日3 分皇室上皇陛下の家庭教師だったヴァイニング夫人の「東京裁判」批判上皇陛下が皇太子だった頃、昭和天皇のご意向を受けて、家庭教師を務めたアメリカの児童文学作家、エリザベス・グレイ・ヴァイニング夫人。 家庭教師時代の同夫人を巡って以下のような逸話がある。 「昭和23年夏、軽井沢の別荘で避暑生活を送っていた夫人は…某日の早朝、朝刊に目を通してい...
高森明勅4月24日1 分皇室4月29日「昭和の日」に「皇室セミナー」を開催4月29日は「昭和の日」。 この日に「皇室セミナー 昭和の日に皇室を考えよう」というタイトルのトークセッションが行われる。登壇者は、私と憲政史家の倉山満氏。 対象は主に20代・30代の若者たちだ。応募開始後、500人の会場がたちまち予約で満員になって、キャンセル待ちが出てい...
高森明勅4月22日2 分皇室敬宮殿下ご誕生後の“読書の儀”で「推古天皇紀」記事を読み上げ平成13年12月1日、天皇・皇后両陛下のご長女、敬宮(としのみや、愛子内親王)殿下がめでたくお生まれになった。 それから7日目(12月7日)に“ご誕生儀礼”の一環として、皇后陛下が入院されていた宮内庁病院の皇室専用室に隣接したもう1つの専用室で、「読書(とくしょ・どくしょ)...
高森明勅4月19日2 分皇室「難聴」への関心を呼びかけられた三笠宮家の瑶子女王殿下三笠宮家のご次女、瑶子(ようこ)女王殿下は昨年12月1日、「難聴」についての取り組みなどを進めるNPO法人の名誉総裁に就任された。 去る3月25日に埼玉県入間市でヒアリングフレイル(聴覚機能の衰え)を巡る講演会が開催された際、同法人の名誉総裁としてご臨席になった。この時の様...
高森明勅4月17日1 分皇位継承問題維新の会は旧宮家養子縁組プランの憲法違反をクリアできるか日本維新の会は4月14日、皇族数確保策について意見書を衆院議長に提出した。 旧宮家の養子縁組プランを「高く評価できる」としたようだ(テレ朝news、同日20時01分配信)。 同報告書の取り纏めについて、「女系容認論者のいる自民党よりも維新が保守だと示せた」との維新関係者の発...
高森明勅4月15日3 分皇位継承問題有識者会議事務局は「門地による差別」解消策を見つけられず皇位の安定継承という本来の課題から逃げ、不整合な見掛けだけの皇族数の確保策でお茶を濁した有識者会議。 その事務局は、旧宮家子孫の養子縁組プランが憲法が禁じた「門地による差別」に該当することへの対処が不可欠という点は、さすがに気付いていた。...
高森明勅4月12日2 分皇位継承問題旧宮家「養子縁組」プランは“門地による差別”で一発アウト政府が唱える旧宮家の養子縁組プランは憲法が禁じる「門地による差別」(第14条第1項)に当たる。よって制度化は無理。 同プランは他の理由を一々挙げる迄もなく、“一発アウト”なのだ(もちろん、現在の皇室の方々とは無関係に、法的措置だけで旧宮家子孫の皇籍取得を可能にしようとする乱...
高森明勅4月9日2 分皇位継承問題旧宮家「養子縁組」プラン合憲論はやはり成り立たない先日、憲法学界の重鎮というべき権威ある学者の講義を拝聴する機会に恵まれた。 印象的だったのは、他のあらゆる難題に明快かつ説得力のある説明をされていたこの学者が、質疑応答の中で出てきた政府が唱える旧宮家の「養子縁組」プランの合憲性への疑念についてだけは、(あらかじめ想定できた...
高森明勅4月7日1 分皇室週刊誌の悪質な皇室バッシングがいつまでも止まらない理由週刊誌記者2人(A・B)と民放社会部記者(C)による匿名座談会(「SPA!」2月15日号)。 いささか古いネタながら、テレビ番組で新型コロナウイルスへの恐怖心を過剰に煽る理由について、民放記者Cがこんなことを語っていた。...
高森明勅4月5日4 分皇室旧宮家の「宗家」伏見家のご当主は“最強”の営業担当として活躍いわゆる旧宮家では最も格が高い「宗家」に当たる伏見家。 その現在の当主の伏見博明氏(昭和7年生まれ)への聞き取りをまとめた『旧皇族の宗家・伏見宮家に生まれて―伏見博明オーラルヒストリー』が先頃、刊行された(令和4年1月、中央公論新社)。戦前から戦後にわたる旧宮家の等身大の姿...
高森明勅4月3日2 分皇室憲法の“柱”―「象徴天皇」と民主主義の調和をどのように図るか日本国憲法は、普遍的な民主主義(国民主権)を採用する一方、わが国独自の「象徴天皇」を巡る制度を、重要な柱にしている。 両者の調和をどのように図るべきか。 皇室からのご回答の1つは次のようなメッセージだろう。 「民主主義の時代に日本に君主制が存続しているということは、天皇の象...
高森明勅3月31日3 分皇位継承問題敬宮殿下のご将来が不確定な中で天皇陛下のご養育方針は?先日、行われた敬宮(としのみや、愛子内親王)殿下の記者会見は、まことにご立派だった。 幅広い国民に、清く爽やかな感動が広がった。 メディアを覗くと、敬宮殿下のご会見の機会を従来の例より増やして欲しいとの声も、あちこちで見かける。しかし一方、敬宮殿下ご自身のご将来は、今も“引...
高森明勅3月29日2 分皇室皇室典範における皇太子・皇太孫と傍系の「皇嗣」との違い皇室典範に次のような規定がある(第11条第2項)。 「親王(皇太子及び皇太孫を除く。)、内親王、王、女王は、前項の場合の外、やむを得ない特別の事由があるときは、皇室会議の議により、皇族の身分を離れる」(カッコ内は原文のママ)...
高森明勅3月27日3 分皇室秋篠宮殿下は何故「皇太子」を辞退され、宮号を維持されたか?安倍内閣の時に設置された「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」の座長代理を務められた政治学者の御厨貴氏。 同会議での制度設計プランに関わって、以下のように証言をしておられた(朝日新聞デジタル令和2年11月8日、16時56分配信)。...
高森明勅3月24日2 分皇室敬宮殿下をお詠みになった天皇・皇后両陛下の御製・御歌3月21日に宮中三殿で厳粛に執り行われた春季皇霊祭・同神殿祭では、天皇・皇后両陛下が殿内にてお揃いで祭典に携わられ、敬宮(としのみや、愛子内親王)殿下も成年皇族として庭上にてご参列になられた。有難い。 いささかの感慨を込めて、これまでの20年間に両陛下が敬宮殿下についてお詠...
高森明勅3月22日2 分皇室現在の皇室で唯一の直系皇族、敬宮殿下は特別にご称号をお持ち内廷(いわゆる天皇家)にお子様、お孫様が生まれられると、直系皇族としてお名前(実名)の他に、ご称号(通称)が天皇によって定められる。 天皇陛下は「浩宮(ひろのみや)」、秋篠宮殿下は「礼宮(あやのみや)」、ご結婚によって皇室から離れられた黒田清子(さやこ)様は「紀宮(のりのみ...
高森明勅3月20日1 分皇室愛子内親王殿下、ご両親に「これからも長く一緒に時間を…」先頃の敬宮殿下の記者会見。 色々なご発言が心を打ち、注意を惹いた。 私は予め、ご会見の中で「研鑽」という語をお使いになるのではないか、と勝手に想像していた。 やはりお使いになった。 又、 「私は幼い頃から、天皇皇后両陛下や上皇上皇后両陛下を始め、皇室の皆様が、国民に寄り添わ...
高森明勅3月18日1 分皇室これぞ皇室直系、愛子内親王殿下の記者会見私は先日のブログで次のように書いた。 「3月17日の敬宮殿下の記者会見は、皇室と日本の“未来”への希望を示して戴けるのではあるまいか」と。 まさに国民に希望を与えて下さるご会見だった。 ご誠実で優美。 その上、まだお若いのに風格すら漂わせておられた。...
高森明勅3月15日2 分皇室天皇陛下は敬宮殿下をどのようにお育てになったか?3月13日に開催されたゴー宣道場で、ゲストの石破茂衆院議員が「天皇陛下が敬宮(愛子内親王)殿下をどのようにお育てになっているか、私は存じ上げないが…」という発言をされた。 これは私にとっていささか不思議な発言に聴こえた。...