高森明勅2 日前2 分政治政界の暴れん坊だった亀井静香氏の「政治家」観察レポート③更に引き続き亀井静香氏『永田町動物園』から。 「総裁選の議員集会を、俺は会場の一番後ろの壁にもたれかかって見ていた。 橋龍(橋本龍太郎)の周りにはポスト欲しさにヨイショ、ヨイショの議員たちが群がっていた。 でもあいつは、その群れをかき分けて俺のところに来て、握手をした。そし...
高森明勅3 日前2 分政治政界の暴れん坊だった亀井静香氏の「政治家」観察レポート②引き続き亀井静香氏『永田町動物園』より。 「橋本聖子の義兄・高橋辰夫は、俺の政治家人生のなかでも特に印象に残る、豪傑だった。… 容貌魁偉だが、知的な匂いは一切しない、そんな男だった。(銀行法改正の)法案を通すには、自民党の金融問題調査会を通らないといけないため、大蔵省(当時...
高森明勅6 日前3 分政治政界の暴れん坊だった亀井静香氏による「政治家」観察レポート亀井静香氏『永田町動物園』(講談社)。 警察官僚から政治家に転じ、様々な政局を仕掛け、政界を暴れ回った同氏の視点から見た政治家の実態が、興味深く描かれている。 その中からいくつかのエピソードを紹介する。 「昔、こんなことがあったらしい。安倍家に泥棒が入り、(安倍)晋太郎先生...
高森明勅5月12日3 分皇位継承問題皇位の安定継承を目指す解決策を導くシンプルな思考プロセス時折、「皇統問題は難しい」と言う人を見かける。 しかし奇妙な先入観を排して、皇室の末永い存続と皇位の安定継承を“本気で”目指すなら、その解決策を探る思考プロセスは至って簡単明瞭。以下の通り。 なお解決策は、改めて言うまでもなく、憲法に違反しないで、皇室の方々のお気持ちに背か...
高森明勅5月10日3 分皇位継承問題唯一の誠実で正直な「男系限定」論とはどのような“論理”か?皇位継承の「男系限定」を主張する意見の中で、ほとんど唯一、誠実かつ正直な議論と思えるものは、以下のような論だろう(神社新報社政教研究室『天皇・神道・憲法』昭和29年。執筆は葦津珍彦氏)。 「日本皇室の万世一系とは、男系子孫一系の意味であることは論をまたぬ。…然〔しか〕しなが...
高森明勅5月8日5 分皇位継承問題「旧宮家プラン」を巡るいくつかの基礎的な事実側室制度を前提とした非嫡出・非嫡系による皇位継承という選択肢が失われた状態でも、明治の皇室典範以来の「男系男子」限定を“思考停止”的に維持しようとする人々(いわゆる男系派)は、 旧宮家系国民男性の皇籍取得を可能にする方策(いわゆる旧宮家プラン)を唱えて来た。...
高森明勅5月3日2 分政治日本人はロシア・中国・北朝鮮の核より自国の核武装が怖い?日本の周囲は核武装国が取り巻いている。 ロシア、中国、北朝鮮。 どの国も、お世辞にも“平和愛好国”とは言えない。 日本との関係も、ロシアとはいまだに講和条約が結ばれていないから、国際法上は「戦争」状態が続いている(にもかかわらず安倍晋三元首相の決断により過去6年間だけで約2...
高森明勅5月1日2 分政治エマニュエル・トッド氏の明快な日本「核武装」論『文藝春秋』5月号の巻頭論文はフランスの歴史人口学者、エマニュエル・トッド氏の「日本核武装のすすめ」。 極めて明快かつ説得力のあるロジックを提示している。 「当面、日本の安全保障に日米同盟は不可欠だとしても、米国に頼りきってよいのか。米国の行動はどこまで信頼できるのか。こう...
高森明勅4月29日3 分皇位継承問題皇位継承を巡って男系派と女系派が激しく対立という幻想皇位継承の行方を巡って、男系論者と女系論者が激しく対立しているという見方がある。 女系派はいない しかし、女系論者というのは恐らく“いない”はずだ。女系論者ならば、皇位継承について女系に“限定”する(女系絶対)か、少なくとも男系よりも女系の方を“優先”する(女系優先)という...
高森明勅4月27日3 分皇室上皇陛下の家庭教師だったヴァイニング夫人の「東京裁判」批判上皇陛下が皇太子だった頃、昭和天皇のご意向を受けて、家庭教師を務めたアメリカの児童文学作家、エリザベス・グレイ・ヴァイニング夫人。 家庭教師時代の同夫人を巡って以下のような逸話がある。 「昭和23年夏、軽井沢の別荘で避暑生活を送っていた夫人は…某日の早朝、朝刊に目を通してい...
高森明勅4月19日2 分皇室「難聴」への関心を呼びかけられた三笠宮家の瑶子女王殿下三笠宮家のご次女、瑶子(ようこ)女王殿下は昨年12月1日、「難聴」についての取り組みなどを進めるNPO法人の名誉総裁に就任された。 去る3月25日に埼玉県入間市でヒアリングフレイル(聴覚機能の衰え)を巡る講演会が開催された際、同法人の名誉総裁としてご臨席になった。この時の様...
高森明勅4月17日1 分皇位継承問題維新の会は旧宮家養子縁組プランの憲法違反をクリアできるか日本維新の会は4月14日、皇族数確保策について意見書を衆院議長に提出した。 旧宮家の養子縁組プランを「高く評価できる」としたようだ(テレ朝news、同日20時01分配信)。 同報告書の取り纏めについて、「女系容認論者のいる自民党よりも維新が保守だと示せた」との維新関係者の発...
高森明勅4月15日3 分皇位継承問題有識者会議事務局は「門地による差別」解消策を見つけられず皇位の安定継承という本来の課題から逃げ、不整合な見掛けだけの皇族数の確保策でお茶を濁した有識者会議。 その事務局は、旧宮家子孫の養子縁組プランが憲法が禁じた「門地による差別」に該当することへの対処が不可欠という点は、さすがに気付いていた。...
高森明勅4月12日2 分皇位継承問題旧宮家「養子縁組」プランは“門地による差別”で一発アウト政府が唱える旧宮家の養子縁組プランは憲法が禁じる「門地による差別」(第14条第1項)に当たる。よって制度化は無理。 同プランは他の理由を一々挙げる迄もなく、“一発アウト”なのだ(もちろん、現在の皇室の方々とは無関係に、法的措置だけで旧宮家子孫の皇籍取得を可能にしようとする乱...
高森明勅4月9日2 分皇位継承問題旧宮家「養子縁組」プラン合憲論はやはり成り立たない先日、憲法学界の重鎮というべき権威ある学者の講義を拝聴する機会に恵まれた。 印象的だったのは、他のあらゆる難題に明快かつ説得力のある説明をされていたこの学者が、質疑応答の中で出てきた政府が唱える旧宮家の「養子縁組」プランの合憲性への疑念についてだけは、(あらかじめ想定できた...
高森明勅4月3日2 分皇室憲法の“柱”―「象徴天皇」と民主主義の調和をどのように図るか日本国憲法は、普遍的な民主主義(国民主権)を採用する一方、わが国独自の「象徴天皇」を巡る制度を、重要な柱にしている。 両者の調和をどのように図るべきか。 皇室からのご回答の1つは次のようなメッセージだろう。 「民主主義の時代に日本に君主制が存続しているということは、天皇の象...
高森明勅3月31日3 分皇位継承問題敬宮殿下のご将来が不確定な中で天皇陛下のご養育方針は?先日、行われた敬宮(としのみや、愛子内親王)殿下の記者会見は、まことにご立派だった。 幅広い国民に、清く爽やかな感動が広がった。 メディアを覗くと、敬宮殿下のご会見の機会を従来の例より増やして欲しいとの声も、あちこちで見かける。しかし一方、敬宮殿下ご自身のご将来は、今も“引...
高森明勅3月27日3 分皇室秋篠宮殿下は何故「皇太子」を辞退され、宮号を維持されたか?安倍内閣の時に設置された「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」の座長代理を務められた政治学者の御厨貴氏。 同会議での制度設計プランに関わって、以下のように証言をしておられた(朝日新聞デジタル令和2年11月8日、16時56分配信)。...
高森明勅3月15日2 分皇室天皇陛下は敬宮殿下をどのようにお育てになったか?3月13日に開催されたゴー宣道場で、ゲストの石破茂衆院議員が「天皇陛下が敬宮(愛子内親王)殿下をどのようにお育てになっているか、私は存じ上げないが…」という発言をされた。 これは私にとっていささか不思議な発言に聴こえた。...
高森明勅2月20日5 分皇位継承問題皇室典範が「男系男子」限定を採用したのはサリカ法の影響皇室典範の第1条に次のように規定する。 「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」ここにある「男系の男子」という皇位継承資格の“縛り”を、わが国古来の伝統であるかのように錯覚している人が、意外と多い。 しかし勿論、事実ではない。 明治典範「男子」限定の根拠は?...
高森明勅2月17日1 分皇位継承問題皇位継承の安定化に繋がるルールを採用すれば次は「愛子天皇」皇位の安定継承への探究は、つまるところ至ってシンプルな“ルールの選択”だ。 次の二者択一。 ①側室不在で非嫡出・非嫡系による皇位継承可能性が除外された条件下でも皇位継承の安定化に繋がり、シナ由来の男尊女卑=男系絶対の影響が拡大する“前から”の、わが国本来の「女性尊重」の伝統...
高森明勅2月14日2 分日々の出来事くにまもり演説大会、高森稽古照今塾、ゴー宣道場2月11日、くにまもり演説大会。 例年、審査員を仰せつかっている。今年はハイブリッド形式で開催。 会場参加者838名、オンライン視聴者815名、合計1653名が参加してくれた。 参加者はほとんど20歳代。会場は熱気に溢れている。...
高森明勅2月10日5 分皇位継承問題皇室の方々の「家族の一体性」を破壊する政府プランの危険性政府は、先頃のをそのまま、自らの検討結果として国会に伝えた。 しかし、その内容は予想を越えた酷さと言わねばならない。 その中でも、(憲法第1章が“優先的”に適用され、皇統譜に登録される)皇族と(同第3章が“全面的”に適用され、戸籍に登録される)国民が夫婦、親子などとして「1...
高森明勅2月9日2 分皇位継承問題悠仁親王殿下ご誕生の時点で既に警鐘は鳴らされていた平成18年9月6日、秋篠宮家のご長男、悠仁親王殿下がめでたくご誕生になった。 その瞬間を、私はテレビ朝日のスタジオで迎えた。 番組の中で、国民の1人として心からお慶びを表明する一方、これによって当時、せっかく盛り上がっていた皇室典範改正の気運が萎んでしまうことへの懸念に触れ...