
こんな小咄(?)がある。
皇位継承における「男系限定論」と「知性」と「誠実さ」の三者は兼ね備えられない。
男系限定論で知的なら誠実でなく、同じく男系限定論で誠実なら知的でなく、知的で誠実なら男系限定論ではない、と。
それはともかく、男系に傾斜しながらある程度、知的で良識的な人たちの話を聴いていると、
皇位継承の将来、皇室の存続を真剣に考えると、さすがにこれ以上「男系男子」限定に拘るべきではない、と遅まきながら気付いているようだ。
一夫一婦制と少子化という趨勢を踏まえると、やむを得ないので女性天皇も女系天皇も認める“しかない”、という消極的ながら受け入れるスタンス。
だが、少なくとも今のルールで既に皇位継承者とされている悠仁親王殿下までは継承順序を変更すべきではない、というのが彼らにとってギリギリの退却ラインらしい。
しかし、それでは何故ダメなのか…が拙著『愛子さま 女性天皇への道』(講談社ビーシー/講談社)のメインテーマの1つだ。