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皇室の方々のお気持ちを全くないがしろにした皇室典範の改正

  • 執筆者の写真: 高森明勅
    高森明勅
  • 1 時間前
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皇室の方々のお気持ちを全くないがしろにした皇室典範の改正

共同通信が去る6月30日、衝撃的なニュースを報じた。 これは、今回の皇室典範改正を巡る様々な報道の中でも、取り分け重大な一つだった。 


皇室典範の改正案が閣議決定される時点まで、高市内閣が一切、

当事者でいらっしゃる皇室の方々のお気持ちを伺ったり、

中間報告をしたりして“いなかった”事実を、暴露したのだ。


「改正案の細部に関して政府から事前の擦り合せはなく、側近らは『寝耳に水』の事項もある」


「側近は『(内親王·女王がご結婚後も皇族の身分にとどまられても配偶者やお子さまは身分が違う国民という)制度がいびつで、結婚を踏みとどまってしまう皇族もいらっしゃるのではないないか』」


「宮内庁幹部は『こちらの意見が言えないのは歯がゆい』と語った」


ここに「側近」とあるのは、天皇ご一家のおそばで日常的にお仕えする侍従職だ(あるいは秋篠宮家に仕える皇嗣職も含むか)。

その人たちすら「寝耳に水」ということは、政府が改正案をまとめるプロセスにおいて、天皇陛下も秋篠宮殿下も完全に“蚊帳の外”に置かれていた事実を示す。


宮内庁幹部が“いびつな”制度に「意見が言えないのは歯がゆい」と述べているのは、皇室の方々のご意向を反映する余地が全くなかったことを意味する。


天皇陛下をはじめ皇室の方々は、憲法上の制約を自覚されて、皇室典範の改正内容に対するご自身のお考えを述べることを、当事者でいらっしゃるにも拘わらず、敢えて控えておられる。

そうであればこそ、内閣の側から宮内庁を介して、そのご意向を丁寧に伺うのが当然の配慮であり、手続きではないか。


現に皇室典範改正案が臨時閣議で閣議決定される前日(6月29日)、高市早苗首相が改正案について内奏した時の、天皇陛下のただならぬご様子が伝わっている(「週刊文春」9月3日号)。


「高市氏の説明に耳を傾けた天皇は厳しい表情で、(オランダ·ベルギーご出発前の)6月11日の記者会見で(「国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望んでいます」と)言及されたような反応をなさった」と。


国会サイドからも、全体会議の取りまとめ役の1人だった福山哲郎参院副議長が、次のような証言をしている(共同通信 、8月18日配信)。


「天皇家や皇族のご意向は何も知らされない中、皇室典範を改正するという非常に難しい議論だった」

皇室の方々のお気持ちを全くないがしろ(蔑ろ)にした、今回の皇室典範改正(改悪)における高市内閣のやり方は、余りにも無礼であり、異常かつ非人道的と言う他ない。


なおこれに関わって、秋篠宮同妃両殿下のパラグアイご出発前の記者会見(8月13日)における関連質問でのやり取りは、質問内容も含めて、特に注目に値する。


メディアでしばしば取り上げられた「やっぱり世の中って進歩していくことが大事ですから…」というお答えは、質問内容と照らし合わせると、かなりクリティカルなメッセージであることが分かるはずだ(この辺りは「週刊ポスト」に簡単ながらコメントした)。



■追記

①8月27日、「AERA」取材対応。

②8月29日、東京新聞記者·望月衣塑子氏のYouTube番組に出演。

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