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旧宮家養子縁組プランは上皇陛下から既に一度拒絶されていた

  • 執筆者の写真: 高森明勅
    高森明勅
  • 59 分前
  • 読了時間: 3分
旧宮家養子縁組プランは上皇陛下から既に一度拒絶されていた



今、政府·与党などが前のめりになっている旧宮家系民間男性の養子縁組プランは、平成時代の麻生太郎内閣当時、一度頓挫していた。


その理由は、当時は天皇でいらした上皇陛下が「快く思し召されなかった為」という。


平成21年3月、麻生首相が内奏した時に、拒絶のご意思が示された。それを受けて、事務担当の内閣官房副長官だった漆間巌氏が制度化を差し止めた。


憤慨した養子縁組推進派の国会議員が漆間氏に確認したところ、「陛下の(養子縁組プランに同意という)ご意思を確認しなければ準備を進めることはできない」と明言したらしい(竹田恒泰氏ほか『なぜ女系天皇で日本が滅ぶのか』)。


これに対して、竹田氏が寛仁親王に頼んで父宮の三笠宮殿下が直接、上皇陛下に拝謁して確かめたところ、「内奏の折に皇位継承の話題が出たことはない」とのお答えだったらしい。そこから竹田氏は「漆間氏の言が虚偽である」と飛躍する。


だが今も、養子縁組プランは皇位継承とは切離して、皇族数確保策として論じられている。だから真正面から「皇位継承の話題」が出なかったとしても、それによって養子縁組プランへの不快感をお示しになられた事実が否定される訳ではない。


そもそも、漆間氏が畏れ多くも陛下のご意思をねじ曲げるとは、想像し難い。上皇陛下ご自身のこれまでのおことばや、長年お側近くに仕えた羽毛田信吾元宮内庁長官や渡邉允元侍従長の発言などからも、漆間氏の判断は至って妥当だったと言える。


従って、寛仁親王を介した上記のやり取りが実際にあったとしても、上皇陛下が旧宮家系民間人を皇室に迎えるプランを拒絶しておられた事実は、動かない。


その曰く付きのプランを、令和になって又ぞろ“ゴリ押し”して推し進めようしている、麻生氏をはじめ政府·与党などの不敬かつ厚顔無恥な感覚を、疑う。上記書籍に次のような記述があるのは興味深い。


「安倍(晋三)氏自身も総理になる前は『旧皇族を活用する形で(皇室典範を)改正する』と、度々主張していました。ところが総理になった後、パタッその話がなくなり、選挙で安定多数を取ってからやるものと期待したのですが、その後も、そのような動きにはなりませんでした。…これだけ長期政権だったにもかかわらず、保守派一同が待望していた皇室典範改正を行わなかった理由は何なのか、今でもよく分からないのです」私にはその理由がよく分かる気がするのだが…。



▼追記

①「女性自身」「週刊女性」5月12日発売号にコメント掲載。Yahoo!でも配信。

②5月17日、前衆院議員の吉田晴美氏のYouTubeLIVEに出演。2時間の長尺ながら視聴回数が21日午前の時点で8.7万回。吉田氏がテンポよく話題を振って下さったので、初心の方にも見やすくなったのではないか。

③5月18日、プレジデントオンライン「高森明勅の皇室ウォッチ」公開。多くの読者を得ているようだ。

④「女性自身」5月19日発売号にコメント。同じくYahoo!でも。

⑤「女性自身」「週刊女性」5月26日発売号にコメント。Yahoo!でも。

⑥インタビュー記事が共同通信から配信予定。

⑦5月30日、午後5時から1時間の生放送番組TOKYO MX「田村淳のキキタイ!」で皇室典範改正について解説。

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