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男系男子限定は数学的に皇統の確実な安楽死を招く破綻モデル

  • 執筆者の写真: 高森明勅
    高森明勅
  • 3 分前
  • 読了時間: 2分
男系男子限定は数学的に皇統の確実な安楽死を招く破綻モデル

2月27日の国会で高市早苗首相は皇位継承資格を「男系男子」に限定することが「適切」との見解を述べた(但し後に木原稔官房長官が皇位継承ではなく養子縁組を念頭に置いたものと訂正)。


しかし、側室不在の一夫一婦制のもとで少子化が進んでいるのに皇位継承資格を「男系男子」に限定するのは、まさに自殺行為。


皇統の存続を不可能にする“ミスマッチ”なルールと言う他ない。

以前、京都大学准教授の川端祐一郎氏が様々な試算をした中で、起点を男子1名とし、平均子供数1.5人、30歳で結婚、32歳で第1子、平均寿命81歳という最もリアルな前提条件で1万回ずつ数値シミュレーションを行ったケースでは、皇統が100年未満で途絶える可能性が87.2%という結果が出ていた(「表現者クライテリオン」令和4年3月号)。


同氏は男系男子限定を前提とした場合、「複数の皇位継承資格者の存在と、2人を上回る子供が

継続的に誕生することが必須である」としていた。

しかし、およそリアリティの無い想定だ。


よって、その「必須」を満たせない以上、男系男子限定は無理という結論になる。


又別に最新のAIを使って、有配偶率85%、既婚者の平均子供数1.5人、男児出生率51%として10万回の確率的シミュレーションを行った結果では、「男系男子」限定による世代別の皇統存続の確率は以下の通り。男子限定なので起点は皇室の現状に照らして若年男子1名。


第1世代(約30年後)=45.5%

第2世代(約60年後)=25.0%

第3世代(約90年後)=14.8%

第4世代(約120年後)=9.1%

第5世代(約150年後)=5.7%


このシナリオでは第1世代から既に皇統の存続よりも廃絶の可能性の方が高くなる。

第2世代でほぼ絶望的な状態だ。


従って、もし皇統の存続を望むのであれば、高市首相の答弁とは逆に、現在の男系男子限定ルールは速やかに撤廃されなければならないことが分かる。それとも高市氏は皇統の廃絶を望んでいるのだろうか。


念の為に、同じ条件で女性天皇、女系天皇を容認した場合はどうか。

こちらは男女不問なので起点は若年皇族3名。


第1世代=96.1%

第2世代=89.9%

第3世代=85.0%

第4世代=81.4%

第5世代=78.8%


これを見ると、約150年後の第5世代でも概ね安泰と言えるだろう。

皇室の弥栄を願うならば、どちらを選択肢すべきかは改めて言うまでもない。



▼追記

①プレジデントオンラインの連載「高森明勅の皇室ウォッチ」が

2月24日及び27日に2本続けて公開された。



②「週刊現代」3月2日発売号にコメント掲載。

③「女性自身」3月3日発売号にコメント掲載。

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