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  • 執筆者の写真高森明勅

雨の天皇誕生日、参賀の人々は静かに次々と傘を閉じた


雨の天皇誕生日、参賀の人々は静かに次々と傘を閉じた

2月23日、天皇誕生日。

あいにくの雨模様で気温も下がって、肌寒い日になった。

長女と二重橋前駅で待ち合わせ、皇居に向かう。長男も別に合流する予定だったが、一緒に来るはずの孫娘が風邪気味の為、来れなくなった。


天候のせいか、参賀者の数は少ない。その為、午前10時に娘と落ち合って、11時の第2回目のお出ましにギリギリ間に合うか心配していたが、人の流れがスムーズで、余裕だった。


宮殿東庭に集まった参賀の人々は当然、皆さん傘を差している。その傘が視野をさえぎって、少しでも後ろの人は天皇·皇后両陛下や敬宮殿下などのお姿を拝見できないので、少し落胆した様子。


私自身の感覚では、特に激しい雨でなければ、傘を差したまま天皇陛下のお出ましを仰ぐのは非礼に当たる、という気持ちが強い。しかし、冷たい雨が降り続いている以上、傘を差していても

咎め立てするつもりはないし、特にお年寄りなど風邪をこじらせると重篤化する危険性もあるので、くれぐれも無理をすべきではあるまい、などと考えていた。


やがてお出ましの時刻が近づいたとの案内があった。

すると、前の方から誰に言われた訳でもないのに、静かに傘を閉じ始めた。目の前を覆い尽くしていた傘の海が、サーッと潮が引くようにたちまち消え去った。小さな子供が玩具のような傘をそのまま差していたのを除き、少なくとも私の視野にあった傘は全て閉じられた。これによって長和殿のベランダを見上げる視野は一挙に広がった。参賀にお応えになる為に、わざわざお出まし下さったお姿が、参賀者一人一人の目に、しっかりと焼き付けられたはずだ。


お優しいご表情まで間近に感じられる。万歳など大声を出さないようにという事前の案内があり、能登半島地震の被災者へのご配慮を感じさせた。人々は一斉に日の丸の小旗を振って、精一杯お祝いの気持ちを表した。私は小旗を振りながら、つい「おめでとうございます」と少し大きめの声を出し、娘から注意を受けた。


退出の為に坂下門に向かうタイミングで、「高森先生ですか?」と尋ねられた。「応援しています。頑張って下さい」とのお励まし。素直に嬉しい。


待ち合わせの二重橋前駅に着くまでに、宮内庁のホームページで公開されているお誕生日に際しての記者会見での天皇陛下のおことばを繰り返し拝読した上で、久しぶりの参賀で眼前に天皇陛下のお姿を拝し、感激は深い。


更にマイクを通して、「皆さん一人一人にとって、穏やかな春となるよう祈っております」とのご懇篤なおことばを賜り、心の底から安らぎを覚えた。天皇陛下万歳!


追記

2月23日、「弁護士JPニュース」で皇位継承問題を巡る私のインタビュー記事が公開された。



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