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フジテレビ出演、読売新聞に拙著書評、「週刊文春」談話掲載


フジテレビ出演、読売新聞に拙著書評、「週刊文春」談話掲載|神道学者、皇室、天皇研究者 高森明勅 公式ブログ

10月27日放送のフジテレビの番組「バイキングmore」への出演を依頼された。

眞子さまのご結婚を巡って。


当初は、私の都合が良ければスタジオでの生出演という話だった。

しかし、念の為に予め私の基本的な考え方を伝えたところ、再び連絡があって、Zoomを利用した収録によるVTR出演に変更となった。放送前日、番組スタッフから5つほど質問を受け、約30分位かけて丁寧に答えた。


《いつまでバッシングを続けるのか》


「これまで4年間も“金銭トラブル”とされて来た問題について、近頃、お金を貸したと言っていた本人が『金銭問題ではない』と前言を翻している。メディアに欠かせない事実検証はどうなっていたのか」


「その人物は早い段階で弁護士に相談したが、法的に勝ち目がないと言われていたことを、自ら語っている。にも拘らず、眞子さまと小室圭氏とのご婚約が内定した後に、にわかに“金銭トラブル”として週刊誌で取り沙汰されるようになった。この間の経緯は、不明朗な印象を拭えない」


「一次情報にアクセスできず、又しようともせずに、真偽不明のまま無責任なコメントを垂れ流して来たメディアの責任は大きい」


 「『週刊現代』の記者が当該人物の代理人めいた役割を果たしていたことは、ジャーナリズムにとってスキャンダルと言ってよい事実だが、その記者に直撃取材をしたメディアはあるのか」


「上皇后陛下の半年間に及ぶ失声症、皇后陛下の今もご療養が続く適応障害に続いて、眞子さまも

複雑性PTSDという診断結果が公表された。名誉毀損罪、侮辱罪で相手を訴えることも事実上できず、言論による反論の自由すらない皇室の方々に対して、いつまで一方的な誹謗中傷を続けるのか」


《昭和天皇の御陵などへのご参拝》


「現在、皇位継承順位が第2位とされる悠仁親王殿下は、多感な時期に大切なお姉さまがこんな仕打ちを受けて、将来、国民の為に不自由で責任の重い生涯を送る責任感、使命感、モチベーションが削がれないのか」


「このような状態のままなら、政府・国会が目先だけの皇族数確保の為に、女性皇族がご結婚後も皇籍に一代限りでとどまられる制度を設けても、皇位の安定継承に繋がらないのに犠牲だけを強いられる結果になるので、眞子さまの最もお近くにおられた佳子内親王殿下が、果たして前向き受け止めて下さるだろうか」


「眞子さまが皇室を去られるに当たって、昭和天皇・香淳皇后の御陵、更に宮中三殿に恭しく参拝ををされた。皇室とその伝統に対するご本人の愛着と尊敬のお気持ちが表れている。その事実の重みに目を向けるべきだ」等々。


《意図せざる番組批判》


私の発言が、どのように編集されて、放送されたのか。わが家にはテレビが無いので、これまでも自分が出演した番組でもほぼ見ていない。


しかし、実際に放送を見た人の話では、私のコメントとしては「お2人のご結婚を心からお祝い申し上げます」といった、何の変哲もなく、当たり障りの無い、誰でも言いそうな部分だけが、ごく短く放送されたらしい。

残念だ。


別の人に聞くと、同番組の基本姿勢は、各種メディアによるこれまでの一連の不当なバッシングの中でも、かなり悪質な部類に入るとか。ならば私の発言は、全くそのような意図は無かったが、結果的に同番組への真正面からの批判になっている可能性が高い。

道理で私の発言が放送ではほとんど使われなかった訳だ。


そう言えば、私にインタビューしていたスタッフの表情も終始、微妙だったような気がする。

私がこれまで、同じフジテレビの「直撃LIVEグッディ!」に出演していたことから、その流れでよく吟味もせずに出演依頼をしたのだろうか。


《読売書評「まったく賛成」》


11月7日付の読売新聞の書評欄に、拙著『「女性天皇」の成立』が取り上げられたことを、版元から教えて貰った。評者は東大教授の苅部直氏。

著名な政治学者だ。


私の主張に全面的に賛同してくれていた。


「(旧宮家案は)皇族ならぬ国民の中に、世襲による特権をもつ集団を新設することになり、憲法の原則に違反する」


「(女性宮家案も)一代限りなら皇位継承者の確保につながらず、もしつなげようとするなら、女系による継承を認める必要がある」


「本来は、飛鳥・奈良時代に多くの女性天皇が即位したように、女性そして女系による継承も含むのが、東アジアの他国とは異なる日本の天皇のあり方にほかならない。高森は、古代史・皇室制度史の研究の蓄積に基づいてそう説明している」


「そもそも、皇位継承の資格を男系の男子に限った明治の皇室典範以来の制度が(側室不在の場合は―高森)『異常なまでに窮屈』で、伝統にもそぐわないのである。高森は女性天皇・女系天皇・女性宮家を可能にすべきだと説き、皇室典範の改正を具体的に提案している。

評者もまったく賛成である。


衆議院議員が入れ替わった国会でも、この問題について真っ当な議論が闘わされることを、切に望みたい」と。


私が伝えたかったポイントを、読売新聞という巨大な媒体を通して、しかも苅部氏ご自身も共感された内容として、ストレートに発信して戴いた。まことに有難い。


《「週刊文春」で一矢報いた?》


11月11日発売の「週刊文春」に私の談話が掲載された。

編集者に1時間近く話した内容の一部を、担当者がまとめてくれた。

字数制限があって意を尽くさないが、それでも私が伝えたかったポイントの1つは、きちんと載せられている。


編集部が付けたタイトルは「最も懸念されるのは悠仁さまの心の傷」。


但し文中、143ページ最上段5行目に「戦後」とあるのは「戦前」の間違い(前掲拙著37ページ以下の記述などを踏まえた発言)。

私が原稿チェックした段階では正しく表記されていたのだが。週刊誌では時々このようなことが起きる。

多くのメディアでバッシング報道が氾濫していた中で、ささやかながら、せめて一矢報いることができていれば、と願う。現時点で、他に来週発売の「週刊女性」の取材を受けている。恐らくそれにもコメントが載るはずだ。



追記


「文藝春秋」12月号トップに「秋篠宮家『秘録』」という記事。

何と記事中の発言は、元宮内庁書陵部編修課長の米田雄介氏以外、全て匿名だ。

おまけに執筆者も「本誌特別取材班」という匿名。無責任でお粗末と言うしかない。


記事の作りも月刊誌らしい重厚さが無くて、まるで「週刊文春」という印象(週刊文春の担当者よ、ゴメン)。と思ったら、編集長は元「週刊文春」編集長だった新谷学氏だった。


同誌に載っている保阪正康氏の一文も、知識は不正確だし、思考の緻密さにも欠ける。

薄っぺらく、感心しない。


「文藝春秋」誌は、皇室に関わる大切なテーマが浮かび上がったタイミングで、いつも保阪氏に執筆を依頼しているようだ。しかし残念ながら、これまで傾聴に値する文章だった記憶がない。これも編集者の不勉強ゆえか。それとも読者のレベルを低く見積もっているのか。


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