間もなく東日本大震災から10年。天皇陛下には、お誕生日に際しての記者会見で以下のようにおっしゃられた。
「私も雅子も、今後とも被災地の方々の言葉に耳を傾け、被災された方々の力に少しでもなれるよう、被災地に永く心を寄せていきたいと思っています。そしてまた、機会があれば、10年を超す歳月を経た被災地を訪れてみたいと願っています」と。
これは、震災直後(平成23年3月16日)の上皇陛下のビデオメッセージのおことばに、10年間の歳月を隔てて、しっかりと呼応されたものだろう。
「被災者のこれからの苦難の日々を、私たち皆が、様々な形で少しでも多く分かち合っていくことが大切であろうと思います。被災した人々が決して希望を捨てることなく、身体(からだ)を大切に明日からの日々を生き抜いてくれるよう、また、国民一人びとりが各地域の上にこれからも長く心を寄せ、被災者と共にそれぞれの地域の復興の道のりを見守り続けていくことを心より願っています」と。
誰よりも天皇陛下ご自身が、このおことばを深く、御心に刻みつけておられる。有難い。