森発言と女性天皇
- 高森明勅
- 2021年2月15日
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2月14日、ゴー宣道場。テーマは女性の地位向上。ゲストは弁護士の金塚彩乃氏。
フランスの新型コロナ禍の下での、社会的弱者や女性への迅速で細やかな対応を紹介され、正直に言って、“羨ましさ”を禁じ難かった。政治の違い、政治への国民のコミットメントの違いを、痛感した。議論の終盤で「森発言」を巡り、予想外に熱い議論になった。
予定調和ではない、ゴー宣道場らしい。泉美木蘭氏が参加されていれば、全体がどんな展開になったか。とても大切な方なので、くれぐれもお身体を大切にして戴きたい。道場後、金塚氏も交え、限られた時間ながら、楽しい懇談の場を持てたのは、嬉しい。同氏の益々のご活躍を祈り上げる。
この際、道場で触れる機会が無かった点を、補足しておきたい。森発言をあれほど熱心に批判した政治家やメディアが、天皇のお子様であっても、“女性だから”というだけの理由で
即位できないという「旧時代」的なルールが、側室不在・非嫡出排除という(つまり「男系男子」限定ではやがて行き詰まることが明らかな)条件下にも拘らず、そのまま放置されている事実に強く関心を持たないのは、ツジツマが合わないのではないか。
より重大かつ深刻な問題なのに、こちらをまともに取り上げないのであれば、その本気さを疑わざるを得ない。