• 高森明勅

好戦的なシビリアンと抑制的な軍人



好戦的なシビリアンと抑制的な軍人

サウジアラビアの石油施設への攻撃を、確たる証拠も無く、イランによると非難するアメリカ。アメリカはイランに戦争を仕掛けるのか。こんな分析がある。


「米国世論は相変わらずイランに対しては軍事攻撃に賛成するなどタカ派です。ボルトン氏が政権から退場したとはいえ、共和党や政権のなかでイランに対しての好戦的な空気は消えていません。


民主党のなかでも、イランに度重なる戦争の脅しをかけてきたのが実態ですから、事程左様に友敵関係が定着してしまった米イラン間で関係改善を行うことは難しいのです。このように(イランが犯人という)仮説一辺倒で突っ走るシビリアン(文民)に対し、唯一抑制的な声を代表しているのが軍であるといえるでしょう。


国防総省の軍高官は『ワシントン・ポスト』紙の取材に匿名で応じ、シビリアンが攻撃を始めないよう懸命に抑えている様子を明らかにしました。実際、このような曖昧な根拠をもって米国が直接イランを攻撃することは国際法違反であるとしかいえません。ぎりぎりのところで平和を保つことができるかどうか。運命はトランプ大統領がどう判断するかにかかっています。


トランプ大統領自身はポピュリストです。そのことによってむしろ妥協の可能性があるとみるできでしょう。歴代大統領と比べてみれば、トランプ大統領ほど、口では脅すが戦争をしたがらない大統領も珍しいのです」(三浦瑠麗氏)


好戦的なシビリアンと抑制的な軍人の対比や、「トランプ大統領ほど…戦争をしたがらない大統領も珍しい」との指摘は、興味深い。しかし、「米国世論は相変わらず…タカ派」→「トランプ大統領自身はポピュリスト」→「そのことによってむしろ妥協の可能性がある」という分析は、果たして整合的なのか。

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