• 高森明勅

皇后陛下のお誕生日

最終更新: 1月24日


皇后陛下のお誕生日

12月9日は皇后陛下の57歳のお誕生日。心からお祝い申し上げる。皇后陛下のお誕生日に際してのご感想から。


「我が国では、幸いにして、今までのところ(新型コロナウイルス感染症の)感染爆発のような事態には至らずに、諸外国と比べるとある程度の規模に抑え込むことができておりますが、これは感染症対策の専門家の方々の見識とご尽力、政府や地方自治体による取組(とりくみ)、そして多くの国民の皆さんによる様々な面での協力とたゆみない努力のお陰であると、非常に有り難く思っております」


「一方で、感染症の感染拡大が経済社会活動に大きな影響を及ぼしている結果、経営破綻や失業に追い込まれるなど、苦境に立たされている方が大勢いらっしゃることにも大変心が痛みます。

また、新型コロナウイルス感染症に感染された方や医療に従事されている方、あるいはそのご家族に対して、差別や偏見の目が向けられるという問題が起きていることや、制約の多い生活が続く中で、家庭内での暴力や子供への虐待が増加している可能性があるということも耳にしており、案じています」


「私自身は、特に昨年来、全国の多くの皆様から寄せられた温かい祝意に感謝しつつ、国民の皆様の現在の困難な状況を思うとき、国民のお一人お一人が、幸せであっていただきたいかけがえのない存在であるということを身にしみて感じます」


「現在のこの状況の中で自分たちに何ができるかを考え、行動しようとする、若い人たちを含む多くの方の新しい試みや取組を目にするとき、勇気付けられ、心温まるとともに、人と人との絆(きずな)の大切さを強く感じます」


「翻って、この度小惑星探査機『はやぶさ2』が小惑星リュウグウから無事に地球近くまで帰還を果たし、リュウグウの砂を採取したとみられるカプセルが成功裡(り)に回収されたことは嬉しいニュースでした。

関係者の皆さんの払われたご努力はいかばかりだったかと思います。今後、持ち帰られた砂の分析・研究から、太陽系の成り立ちや生命の起源などについて、新たな科学の扉が開かれることが期待されていると聞き、楽しみにしております」


「新型コロナウイルス感染症により、世の中の状況や私たちの公務の形が変化する中、私自身は、今年も体調に気を付けながら、できる限りの務めを果たそうと努めてまいりました。

その際、陛下には、常に私の体調にお気遣いいただき、深く感謝申し上げます。

これからも、陛下のお務めの重さを常に心にとどめ、陛下をお傍(そば)でお支えできますよう、また、皇后としての務めを果たすべく、健康の一層の快復に向けて努力を続けていきたいと思います」


ごく一部のみを謹んで掲げさせて戴いた(全文は宮内庁のホームページに)。

今もご療養中であられながら、深く切実な「皇后」としてのご覚悟と、私ども国民への細(こま)やかなご配慮、平素の弛(たゆ)まぬご努力が拝され、ただただ有難い。


取り分け、「国民のお一人お一人が、幸せであっていただきたいかけがえのない存在であるということを身にしみて感じます」とのお言葉は、胸に迫る。