皇位継承検討の日程
共同通信が次のような記事を配信した(5月9日)。
「政府は安定的な皇位継承策を巡り、昨秋に始めた非公式の識者ヒヤリングを終えた。
女性・女系天皇と、男系維持に向けた旧宮家(旧皇族)の皇籍復帰の是非を軸に10人以上から聴取した。
結婚後も女性皇族が皇室に残る『女性宮家』創設を含め、今後は論点整理に着手する。
…国会は上皇さまの天皇退位を実現させた特例法の付帯決議で『速やかな検討と報告』を政府に求めた。
天皇陛下の即位から1日で丸1年となったが、新型コロナウィルスの影響で、本格的な検討は今秋以降にずれ込む見通しだ。国会審議も考慮すると、安倍政権下で結論を出すには厳しい日程になってきた」
私はヒヤリングの対象から外されたようだ。
安倍首相のブレーンと称する八木秀次氏は、論点整理の結論は既に決まっていると、以前から繰り返し述べていた。それが事実ならとんだ猿芝居という話になる。そんなものには関わりたくはない。
だがヒヤリングの人選が、問題の根本的な解決を目指す私のような考え方を、政府が排除したがっているのを意味するのなら、事態は楽観できない。
皇位の安定継承については、両論並記で先延ばし。
皇族数の減少についてだけ、目先を誤魔化すようなポーズを取る。
そんなシナリオも見え隠れする。
それさえ、新型コロナウィルスの影響で「安倍政権下で結論を出すには厳しい日程になってきた」という。
政治の場に、皇室の存続に直結する最重要課題という自覚そのものが、欠けているのか。