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  • 執筆者の写真高森明勅

参院選の敗者は誰か?

更新日:2020年12月29日


投票率

参院選の敗者は誰か?

参院選が終わった。誰が敗けたのか? 自民党の獲得議席数は57。改選議席を9も減らした。とても勝者とは言えない。しかも投票率が低く、組織票を持つ自民に有利なはずの条件下だった事を考えると、とても喜べる結果ではあるまい。非改選と合わせて単独過半数も失った。 公明は3議席増の14議席。各メディアの事前予測では9~15議席と見られていた。その最高議席数に近い。こちらは、投票率の低さがそのままプラスに働いた形だ。 一方、野党はどうか。立憲民主党が8議席増やした。それでも僅か17議席。事前予測では15~26議席と見られていた。その最低議席数に近い。これで「勝った」とはお世辞にも言い難い。 維新の3議席増による10議席獲得は、事前予測の最高議席数11に近い。それでも自公プラス維新のいわゆる「改憲勢力」で、非改選と合わせて参院の3分の2に届かなかった。しかし個別の分析を越えて、投票率が48.80%にとどまった(つまり全政党を合わせても有権者の過半数の支持を得ていない)という事実は何を意味するか。 恐らく、単なる政治的無関心の他に、既存の政党はどこも期待出来ない、というニヒリズムが背景にあるだろう。その意味では既存の全政党が敗者とも言える。安倍政権は嫌だが、野党も頼りに出来ない―という層がかなりいるのではないか。 今回の選挙で、そういう層のごく一部を掘り起こし、新たに政党要件を手に入れたのが「れいわ新選組」だろう。国民の政治不信は随分以前から。その不信を、誰かが払拭してくれるのではないかと淡い期待を抱いては、裏切られ続けて来た。 例えば、小泉純一郎首相への期待感。或いは民主党政権への期待感。近くは発足したばかりの立憲民主党への期待感(ごく短期間ながら橋下徹氏や希望の党への期待感もあった)。しかし、他者に過大な期待を掛けるだけでは、いたずらに絶望を深めるばかりだ。私ら自身が真実を見極める目を養い、根気強く政治への関心を持ち続け、自分の持ち場を最優先しながら、必要で可能な行動は躊躇わない、という姿勢を自らに課して行く以外ないだろう。 例えば、8月のゴー宣道場に足を運んでみる…というのもその1つではないか。締め切りは24日、明日だ。


【ゴー宣道場 公式サイト】 https://www.gosen-dojo.com/

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