1月7日、昭和天皇三十年式年祭。
天皇陛下のご譲位の日取りを巡り、当初、「平成30年12月末日」案が首相官邸サイドから頻りに流されていた。
しかし、私はメディア等を通じて繰り返し否定した。
「あり得ない。
目の前の平成31年1月7日には昭和天皇三十年式年祭が控えている。
天皇陛下は親子としてのお気持ちからも、何としてもこのお祭りをご自身で奉仕したいとお考えのはず。
なのに、その直前に官邸の独断で譲位をして戴くなんて、許されない」と。
結局、その案は葬り去られた。
陛下は晴天に恵まれた7日、東京・八王子市の武蔵野陵(むさしののみささぎ)にお出ましになり、同祭「山陵(さんりょう)の儀」にて万感の思いを籠め、ご自身で御告文(おつげぶみ)を読み上げられた。
なお宮中で行われた同祭「皇霊殿の儀」では、皇太子・同妃両殿下が両陛下のご名代(みょうだい)として拝礼された。
ご療養中の雅子妃殿下が皇室祭祀に臨まれるのは、平成28年4月3日の神武天皇二千六百年式年祭で皇后陛下のご名代を務められて以来のこと。
同祭について以下のような報道があった。
「陛下の譲位日に関し、政府が平成30年末を軸に検討する中、陛下は『三十年式年祭を自ら営みたい』との意向を示された」(産経新聞1月8日付)と。
やはり…。
今の政府のこの方面の無知、無関心、無神経ぶりは驚くほどだ(殆ど悪意を疑いたくなる)。
なお東京新聞で1月8日付から「代替わり考―皇位継承のかたち」というシリーズが始まった。
その第1回に私のコメントが掲載された。
と言うか、同紙3面の記事全体が、私の皇室史に関する見通しをベースにまとめられている。
9日にはBS11の番組「報道ライブ インサイドOUT」にゲストとして出演する。
もう1人のゲストは毎日新聞編集委員兼論説委員の伊藤智永氏。
テーマは「新時代を迎える皇室」。
パソコンに送られて来た台本“0版”を見ると、随分盛りだくさんな内容。
でも実際の放送では、恐らく時間の制約で限られた話題しか取り上げられないのではないか。