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執筆者の写真高森明勅

保守系人士の本音「やっぱり男系限定は無理ですよね」


保守系人士の本音「やっぱり男系限定は無理ですよね」

少し前の出来事を紹介する。

講演で地方に呼ばれた時の経験だ。保守系の数百人規模の集まりがホテルで行われ、そこで話をした。講演の後、レセプションにも参加したら、そのまま、運営関係者の懇親会にも招かれた。


皆さんが私の話を熱心に聴いて下さっていたことが伝わり、嬉しい。更に、運営の中核を担った限られたメンバー数名だけの二次会(三次会?)へ。

この頃になると、さすがに皆さん(私も含めて)かなりお酒が入っている。しかも、残ったメンバーは本当に気心の知れた者同士らしく、普段なら避けるような話題にもドシドシ踏み込み始めた。


そうした流れで、ある方が思い切って、という感じで、恐らく前々から気掛かりだったのだろう、皇位継承問題に対する私の考え方を追及し始めた。


ちなみに当時は、まだ皇位継承問題への政治の場での取り組みが本格化する前であり、この日の講演は違うテーマだったので、この問題は取り上げていなかった。


遠来の客人への無礼は避けたいが、しかしこのタイミングを逃すと二度と同じチャンスは訪れない、と肚を決められたらしい。私とその方とのやり取りに、他のメンバーも次々に加わって来られた。地元でそれぞれ一騎当千の活躍をされている方々ばかりだ。私も楽しくなって暫く説明を続けさせて貰った。


その説明が一区切りつくと、最初に質問された方がしみじみとこうおっしゃった。

「やっぱり男系だけに限定するのって無理ですよね」と。

他のメンバーも皆さん「そうだ。無理だ、無理だ」と同意される。


どなたも晴れ晴れとした表情だったのが印象に残った。私の勝手な思い込みかも知れないが、答え合わせをして、自分が前から出していた答えが正解だったのを確かめたような顔付きに見えた。


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