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  • 執筆者の写真高森明勅

天皇陛下は毎年「6つの日」に黙祷を捧げて下さっている

更新日:1月13日


天皇陛下は毎年「6つの日」に黙祷を捧げて下さっている

上皇陛下がかつて、日本人が忘れてはならない“4つの日”があるとおっしゃっていたことは、

よく知られているだろう(昭和56年8月7日、皇太子として夏の定例記者会見にて)。


終戦記念日(8月15日)と広島·長崎への原爆投下の日(同月6日·9日)、更に沖縄での組織的な戦闘が終結した日(6月23日)だ。


上皇陛下は平成時代、終戦記念日の全国戦没者追悼式へのご臨席だけでなく、他の3つの日にもご自身で黙祷を捧げて来られた。ところが、令和の現在、今上陛下は“6つの日”に黙祷を捧げておられる。


先の4つの日に加えて、阪神淡路大震災(平成7年)が起きた「1月17日」と東日本大震災(平成23年)が起きた「3月11日」だ。


先ず後者については、一般には余り知られていないと思うが、既に東日本大震災の翌年から、つまりまだ皇太子だった頃から、同日の黙祷を続けて来られている。これに対して、前者は令和2年、つまり即位されて初めて迎えられた同日から、黙祷を始められている。


これは、上皇陛下が平成27年に阪神淡路大震災20周年の追悼式にお出ましになった後、その翌年からご自身のお気持ちにより黙祷を始められていたのを、「天皇」の“務め”としてしっかりと

受け継がれたものだ(3月11日の黙祷は、上皇陛下は東日本大震災5周年追悼式の翌年=平成29年から始められている)。


これらの日には、皇后陛下と敬宮殿下もご一緒に、黙祷されている。悲しみの日々を胸に刻み、国民に寄り添われるお気持ちの表れだ。令和3年の場合、天皇·皇后両陛下は国立劇場で行われた

東日本大震災10周年追悼式典にご臨席になられ、当時お住いだった赤坂御所では敬宮殿下がお一人で黙祷は捧げて下さっている。


上皇·上皇后両陛下におかれては、今も上記6つの日の黙祷は欠かさずに続けておられる(「上皇陛下のご近況について❲お誕生日に際し❳」令和5年)。


秋篠宮·同妃両殿下には、平成29年の東日本大震災6周年追悼式以降、同31年まで同追悼式典にご臨席され、更に令和2年には阪神淡路大震災25年追悼式にご臨席下さっている。


その他、秋篠宮家において上記の黙祷が行われているとの発表はない。

お立場の違いによるものであろう。

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