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  • 執筆者の写真高森明勅

日本教師塾


日本教師塾

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9月7日、日本教師塾。第6期研修の開始。関東の若手の小学校教師を中心とした自主的な研修会だ。この日のテーマは「元号と皇室」。第1部は3人の先生方による授業提案。


トップバッターはW先生。校長として、全校児童にパワーポイントを活用しながら話した内容を、紹介された。短い時間の中に、子供達が「元号」に興味を持てるポイントを、上手に盛り込んでおられた。さすが、若くして校長になられただけに、教育者として卓抜な能力。


次にY先生。「教え過ぎない=子供に自分で答えを見つけさせる」という教育の要テイ(言+帝)をよく理解しておられる。卒業生達の「改元」への反応ぶりから、Y先生が蒔(ま)いた種が大きく芽吹きつつあるのを感じた。


最後はK先生。クラスの中から歴代天皇のお誕生日と同じ日に生まれた児童を見つけ出すというアイデアを元に、全児童を巻き込んで、そこに至る迄のプロセス自体、極めて優れた授業モデルになっていた。「天才K」(私の命名)の面目躍如。彼は10月に2冊目の本を出すそうだ。


第2部は私が60分×2コマで講義した。以下に参加者の感想文の一部を紹介する。


「本日の講演では、元号や皇室について、初めて知ることがたくさんありました。特に、昭和で元号が終わっていたかもしれないということに驚きました。この時の危機を乗り越えて受け継がれている元号は、とても尊いものだなあと感じました」(千葉県、HE先生、女性)


「元号について、知らないことだらけで、本当に勉強になりました。元号の良さと魅力を自分なりにもっと探して、子どもたちに伝えていきたいと思いました」(東京都、IK先生、男性)


「日本は、田んぼに入っている天皇を尊敬する国である(よい服を着て、ふんぞりかえっている人を尊敬するわけではない国)というところが嬉しかったです」(千葉県、HM先生、女性)


「独立の象徴である元号が伝統と革新をミックスし次の世代に継承していくダイナミックさを学びました」(東京都、TM氏、会社員、男性)


「途切れずに元号が続いていること、(大化から令和までの248種類の元号で使用された漢字は)73文字でそれぞれの元号のイメージがあること、漢籍も使いこなし…とにかくやっぱりすごいなと」(BH先生、女性)


「元号が続いているということは、王朝が長く継続している証(あかし)であるということを改めて知り、日本の国の素晴らしさを再確認することができました」(KK先生、女性)


「『元号の逆しゅう!』すごい言葉ですが、元号は様々な危機を乗り越えてきたんだなと知りました」(埼玉県、WI先生、女性)


「うまく言えませんが…高森先生のお話は偏った感がなくて、すっと入ってくるところが常々すてきだなと感じています」(千葉県、TM先生、女性)


「元号のもつ力の大きさ、ありがたさを改めて感じました。独立と統一の証、国民の中に生きている元号という言葉が特に心に残りました。戦国時代のさなかにあってさえ、元号は天皇がおさだめになっていた、そのすごさを感じます」(神奈川県、EK先生、女性)


「改元に係るエピソードや、その時にあった出来事等も、興味深かったです(石原〔信雄内閣官房〕副長官のエピソード等)」(神奈川県、IT先生、男性)


「高森先生のお話の中で、元号はあくまで国民皆のためのもの、天皇が決めるという主旨を絶対外(はず)さないことをすごく大切に考えられていて、そのような部分に心をはせて考えられるようになりたいと思いました」(大学生、KTさん、女性)


「元号は、日本独特なものである、ということは伝えているものの、それが結局のところ、皇室の存在あってのもの、皇室が続いているからこそのものであることを、強く子供たちにも伝えなければならないと思いました」(千葉県、WN先生、男性)


皆さん、せっかくの休みなのに、子供達により良い教育をする為に、熱心に研修に参加されていた。頭が下がる。次回は「即位の礼」を間近に控えた10月19日だ。テーマは「天皇と国民をつなぐ大嘗祭」。但し大嘗祭だけでなく、御代替(みよが)わりを巡る流れ全体を見通した研修会にしたい。

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