わが国最大のニュース配信サービスである「Yahoo!ニュース」。
やや前のデータながら月間230億PV(ページビュー=閲覧回数、令和3年8月の調査)にも達するという。
同ニュースにはコメント欄が設けられ、毎日、多くの匿名の書き込みが見られる。
いわゆる「ヤフコメ」だ。
時には、目に余る誹謗中傷の類いの書き込みが溢れ、問題を惹き起こすことがあった(近頃は改善策も採られているらしい)。
コメントには「そう思う(グッドマーク)」「そう思わない(バッドマーク)」ボタンが押され、書き込みを続ける者の中には、自分のコメントへの「そう思う」が多いと、それによって自己承認欲求を満たされるという人がいるようだ。
そのような人物への取材記事を見掛けた。興味深い内容なので紹介しておく(小倉健一氏『週刊誌がなくなる日』ワニブックスPLUS新書)。
「東京都内に住む42歳劇団員のOさん…毎日、『ヤフコメ欄』に何を書くのかで悩んでいるという。『ヤフコメで〈そう思う(グッドマーク―引用者)〉ボタンをたくさんもらうために必要なのは、スピードと共感です。注目されているニュースの記事が配信されるタイミングで、世論が共感するであろうコメントを素早く残すのがコツです』と語る。
『…自分の本当の思いとは関係ない。…あくまでも、世論に逆らわずにコメントを残しています』」
勿論、このような人ばかりではないだろう。
しかし、このようなタイプが彼1人だけとも考えにくい。
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