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  • 執筆者の写真高森明勅

田原総一朗氏に敗れたり!


田原総一朗氏に敗れたり!

田原総一朗氏に敗れたり!

10月25日、BS朝日「激論!クロスファイア」の収録。対論相手は八木秀次氏。司会は田原総一朗氏。


ところが、八木氏と私が真っ向から対立するテーマを取り上げた時間は僅かしかなかった。それでも、天皇論を巡り、それなりに興味深い話題を扱ったのは確か。一見の価値はあるはずだ。


だが、始めのコーナーの予定時間の終了が近づいて、スタッフが「残り2分」「残り1分30秒」「残り30秒」「CMへ」という指示を繰り返し(!)出しているのに、田原氏が無視しまくって、「そこを高森さんはどう考える?!」と“力強く”振ってくる。少しテレビ慣れして、なまじスタッフの指示が目に入るようになったものだから、そっちが気になって仕方がない。


自分が司会でもないのに、予定時間の超過に(押している、押しまくっているぞー)と焦ってしまった。早くCMに繋がなければいけない気分になって、CM間際(と言うか、とっくにCMタイムに入っているはずのタイミング)の田原氏の質問に、つい上(うわ)の空でおざなりに答えてしまったのではないか、と不安だ。


結局、最後に予定されていた皇位の安定的な継承を巡る議論の時間は、殆ど残らなかった。その上、ただでさえ時間が無くなっているのに、いきなり八木氏に話を振ってしまう。八木氏がテキパキと話を進めるタイプでないことは、織り込まれていないようだ(勿論、八木氏のタイプ自体を一概に責めるつもりはない、人それぞれだから)。


今回は八木氏を相手にするというより、田原氏のマイペースぶりにいささか翻弄された感がある。修行不足を反省しよう。でも、私が答える度に「そうだったのか!」と素直に驚く田原氏のキャラクターは憎めない。繰り返すが、ご覧になって損はない番組にはなっているはずだ。

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