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執筆者の写真高森明勅

「しがく新聞」より


ゴルフ

「しがく新聞」より

毎月、「しがく新聞」(〔株〕キャリアコンサルティング発行)を送って戴いている。その10月号の内容の一部を紹介する。毎号、室館勲・同社代表取締役社長の「巻頭コラム」が載っている。若手カリスマ社長のコラムは、短文ながら毎号、読み応えがある。今回はプロゴルファーで2019全英オープン優勝を果たした渋野日向子選手を取り上げている。


「彼女も昨年まではあまり勝てませんでした。(と言ってもまだ20歳ですが)…負けてしまった渋野選手に、ベテランプロは語り掛けます。『君のゴルフは面白くない。なぜもっと思い切って攻めないんだ。池ポチャを怖がるな。全米男子の大会を観に行ったら、面白いくらい池に入るし、バンカーにも入る。これでもかって言うくらい攻めまくる。それだけアグレッシブなゴルフをやるから、あれだけ多くの観客が来るんだ』」


「渋野選手の心は、少しずつ変化していきます。もっと攻めなければ勝てないと、強気のゴルフに進化していきます。ツアー4日間の中でも、ボギーを叩き順位が下がることもありました。いつもなら下を向いたり、暗くなったりすることもありますが、今回は違いました。『バウンスバック』です。ボギー以下の悪いスコアの次のホールで、バーディー以上で上がることをバウンスバックと言います。渋野選手のバウンスバック率は国内トップです。今大会でも、たとえ沈んでも下を向かず、一つひとつ取り返していきました」


「4日間の最終日…2位の選手と競って迎えた12番ホール、パー4。多くの選手がグリーン手前の池を怖がり手前に刻む中、渋野選手は勝負に出ます。何と自分の平均飛距離ギリギリの池越えを狙い勇気を出して振り抜き、楽々バーディーを勝ち取ります。そして最終ホールで長いバーディーパット。『外したら3パットで負けても悔いなし』と覚悟の強気のロングパットはカップの奥の縁にあたってズドーンと入り、優勝。…渋野選手の攻める姿勢、失敗してもバウンスバックする気持ち。これは日々の積み重ねから為せるものなのでしょう。何かを達成したい、勝ちたい人にとって、大いに刺激となった渋野日向子選手のプレーでした」


文章自体も、単に読みやすいだけでなく、臨場感があって共感を生む。

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