死亡率と致死率
感染症を正しく恐れる為には、ムードに惑わされるのではなく、客観的なデータによって判断すべきだろう。
では、どのようなデータを手掛かりにすべきか。
私なりに素人の思い付きを述べると、やはり最もシンプルに考えて、先ずは死亡率(ある集団でその感染症によって亡くなる人の割合)ではないか。
その次が致死率(感染者の中で亡くなった人の割合)。
それから感染(危険)率(健康な人が感染する割合)だろう。
では、これまでの新型コロナウイルスを巡る国内の状況はどうか。
死亡率は極端に低い。
勿論、アジアには日本より遥かに死亡率が低い国もある。
だが日本でも、普通のインフルエンザと比べて、少なくとも現在までのところ、桁違いに低いという事実は知っておいてよいはずだ。
ところが、致死率になると事情が違ってくる。
感染が判明している人に対して、亡くなった人の割合がかなり高い。
普通のインフルエンザとは比べ物にならない多さ。
怖い数字だ。
この事実をどう理解すべきか。
当たり前に推理すると、実際に感染している人の多さに対して、検査によって感染が判明した人の数は、その一部にとどまっている、という可能性が思い浮かぶ。
検査の数を増やせば、それに応じて判明者が増えている事実から、(感染自体の拡大による面もあろうが)当然このように類推できる。
それだと、実際の致死率はもっと低いことになろう。
もしそうではなく、実際の感染者が、これまで判明した人数と大きく違っていない場合は、どうか。
その場合は感染率が相当低いことになるだろう。
残念ながら、致死率と感染率は、今のところ確実な数字を出しにくいのではあるまいか。
だが、死亡率の低さ自体に大きな変動がなければ、新型コロナウイルスは感染しにくいか、感染しても死にまで至るケースは稀(まれ)と考えられる。
…と、全く門外漢が妄言を並べてみた。