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  • 執筆者の写真高森明勅

オンライン授業


オンライン授業

オンライン授業


私にとって初めてのオンライン授業。

率直に言って、学生達がかわいそう。

こんな形式では、学力と意欲がある学生でも、理解の程度がかなり低くなってしまうのは避けにくいだろう。


大学の教務課はZoomを利用した授業を指定して来た。

しかし周囲から、オンデマンド方式を選ぶなら、新入生をはじめネット環境が十分に整っていない学生もいることを考えると、YouTubeの方が遥かに親切であると、アドバイスしてもらった。


そこで教務課にその旨を伝える。

「自己責任なら結構(Zoom以外は一切サポートしない)」との返事。

4月以来の教務課からの通知も連日、追加や訂正の繰り返し。

試行錯誤で苦しんでいるのが、手に取るように分かる。

だから、はじめからサポートは期待していない。

ただ、少しでも学生の負担を減らしたかった。


自分でホワイトボードやカメラ用の三脚などを購入し、スタジオも確保。

ディレクター兼スタイリスト兼メイク兼カメラマンが1人。

他に、動画の編集やYouTubeへのアップ、教科書・教材を大学の学生閲覧用サイトにアップする等を担当してくれる人材をもう1人。私の授業のバックアップ・スタッフは、自前でかき集めた総員2名。


その上で、1回分を30分(通常は勿論90分)として、受講生の緊張感が途切れないように、それを更に3分割して、10分ごとに論点を区切って、別々に収録した。

今年は授業のスタートが5月からにずれ込んだので、前期は12回(通常は15回)で、それが全てオンライン授業になった。


よって、1つの講座で12×3=36分割。

2講座なら72分割…という計算になる。

1分割の時間は短くても、それぞれ独立し、完結した内容を持たせるべく努めた。

なので結構、厄介だ(むしろ時間が短い分だけ余計に大変だった)。

しかし、ボランティアで支えてくれた2人のスタッフのお蔭で、何とか前期の講義は既に全て収録を終えた。


純度100%のアナログ人間である私が一応、オンライン授業の用意を首尾よく整えることができたのは、彼らの熱心な協力の賜物だ。深く感謝。


余計なお世話ながら、他の先生方はどうされているのだろうか。

文系の場合、私ほど酷くはなくても、高齢の先生方などで、この種の作業が苦手な場合もあるのではないか。

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