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  • 執筆者の写真高森明勅

今年最も印象に残った出来事は輝くような敬宮殿下の記者会見



令和4年も暮れようとしている。

今年の印象に残った出来事をいくつか記しておこう。



最も鮮明に記憶に残るのは勿論、3月17日に行われた敬宮(としのみや、愛子内親王)殿下がご成年を迎えられたことに伴う記者会見だ。


優美で風格があり、しかもユーモアを交え、温かな雰囲気。まさに「皇女」としての高貴な輝きに満ちておられた。多くの国民が、ご成長ぶりに目を見張ったのではないか(12月1日のお誕生日当日に公開された皇居内の厩舎での映像も素晴らしかった。馬は相手の人間性に素直に反応するという)。


次に、7月10日が投開票日だった参院選の際に、少なくない有志が「愛子天皇」の実現を願い、

勇気を奮って候補者たちへの直接アプローチを行った。選挙後にも当選者への手紙を送る気配りぶり。この時に尽力された方々に、改めて尊敬と感謝の気持ちを抱く。これによって直ちに目に見える反応は無くても、今後の展開に有益な影響をもたらすタネを蒔(ま)いたことになろう(参院選の投開票日当日に、地元の皆さんの熱意によって北海道で開催されたゴー宣道場も、成功だった)。


しかし残念ながら皇位の安定継承に向けて、政治は1ミリも動かなかった。その方面の私自身のささやかな努力も、ほとんど徒労だった。やはり“壁”は厚い、と言わざるを得ない。


だが一方、良識を備え、この最重要(!)な課題に使命感を持って、それぞれのやり方で取り組まれている方々の姿に触れることができた。これは嬉しい(例えば、皇位継承問題へのご自身なりのコミットとして、敬宮殿下をモデルにした天照大神の絵を描いて「全国公募水墨画大賞展」に応募の上、見事に入選されたハンドルネーム「リカオン」さんの挑戦には、頭が下がる)。


男系限定論者の言い分がいかに非常識で荒唐無稽であるかを、幅広く「見える」化しようとする、新しい試みも始まった。これは有効な手法だろう。


私個人のこととしては、亡父の30年目の命日(9月4日)にわが郷里・倉敷で、私自身が斎主(いつきぬし)を務めて「三十年祭」を奉仕した。この時は、シンガポールに嫁いだ長女も帰国し、

それぞれ仕事に多忙な長男・次男も参列した。


「“世間の目”なんて気にするな。世間にお前の代わりに死んでくれる奴なんて誰もいない。誰もお前の代わりにお前の人生を生きてくれない。自分の人生は自分が好きなように生きないと後悔するぞ」


少年期の私にそう教え、自ら手本を示してくれたのが父だった。


皆さん、どうぞ佳いお年を!

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