高森明勅1 時間前2 分皇位継承問題旧宮家系子孫の皇籍取得を巡る男系限定論者のいくつかの発言先日、共同通信「奏論」シリーズの取材を受けた。加盟各社に配信済みで、既に記事を掲載した新聞もあるだろう。 インタビューでは「旧宮家…出身の男性の子孫の皇室復帰は選択肢になりますか」(「子孫(!)」なので「皇室“復帰”」は不正確)という質問も受けた。これへの私の回答の一部だけ...
高森明勅3 日前3 分皇位継承問題一夫一婦制が成立したのは「育児」の必要性によるという仮説一夫一婦制の源流は遠く約400〜500万年前にまで遡るという興味深い仮説が示されている(牛窪恵氏『恋愛結婚の終焉』光文社新書)。 「オス(夫)がみずからの遺伝子を数多く後世に残そうとするなら…あちこちのメスのご機嫌を取って繁殖行為に持ち込み、精子をバラ撒くほうが効率的なはず...
高森明勅6 日前2 分皇位継承問題世襲王権の成立が6世紀ではなく5世紀に遡る具体的根拠とは?現在の歴史学界では、わが国における世襲王権の成立は継体天皇以降(つまり6世紀)、というのが通説のように見える。しかし、果たしてそうか。 5世紀に遡るという有力な異論もある。例えば『日本書紀』研究の先頭を走る日本古代史学者で 皇学館大学教授の遠藤慶太氏。...
高森明勅9月18日2 分皇位継承問題“女系”を介して「万世一系」という古代史研究の通説的見解8月26日公開のブログ「『日本書紀』で唯一“嫡子”とされた欽明天皇の血筋とは?」において、以下のような指摘をした。 「欽明天皇は(父親でなく!)母親の血筋=女系を介してそれまでの直系の皇統に繋がる方だった。…欽明天皇は傍系の父親(継体天皇)の血筋も引いているが、皇位継承に際...
高森明勅9月16日5 分皇室皇居勤労奉仕団員へのご会釈に両陛下と敬宮殿下もお出まし!戦争が「総力戦」の段階に突入して以来、敗戦はストレートにその国の君主制の廃止に繋がるようになった。 第一次大戦では敗戦国だったドイツ、オーストリアや、戦争処理を誤ったロシアなどの君主制が滅んだ。第二次大戦でもイタリア、ユーゴスラビア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリアなどの...
高森明勅9月13日4 分皇位継承問題暮しの中の「縦軸」「横軸」、居間の神棚とベランダの日の丸わが家の居間には神棚がある。と言っても、特別にあつらえた物ではない。 家を建てる時に注文して、居間を囲む三方の壁に、書斎から溢れる本を収める本棚を、予め取り付けて貰っていた。その棚の東に向かう(つまり西側の)一隅を空けて、神棚に充てたに過ぎない。...
高森明勅9月9日4 分皇位継承問題皇位継承問題の解決を「皇室会議」に求めるのは見当違い目の前の皇室の危機を打開する政治の動きが見えない状態が続いている。 これに対して、「皇室会議」に事態打開の突破口を見出そうとする意見が現れた(金子宗徳氏『国体文化』9月号)。 「三権の長が対等に、それも天皇陛下の御稜威(みいつ=社会的影響力)を仰いで集ふ場、...
高森明勅9月7日2 分皇位継承問題男系限定論に立脚しつつ旧宮家プランに反対する声が挙がった皇位継承問題について、男系限定派の中から新しい動きが出て来たようだ(『国体文化』令和5年9月号)。 それは「女系(母系)継承を非とし、男系(父系)継承を護持すべきであるが、伏見宮系旧皇族末裔への皇籍付与には様々な問題があり、現行制度を当面は維持するのが最善」とする意見らしい...
高森明勅9月2日2 分皇位継承問題「女系天皇」を否定する具体的、現実的な理由とは一体何か?先に、皇位継承資格を「男系男子」に限定する理由について、今や「どうでもよい」(竹田恒泰氏、平成22年)、「どだい説明が出来ない」(谷口智彦氏、令和5年)という思考停止に行き着いていることを指摘した(8月17日公開ブログ)。...
高森明勅8月28日3 分皇位継承問題婚姻による皇籍取得ができなかった時代から可能な時代へ皇室における一夫一婦制と少子化という現実を前提とする限り、女性天皇や女性宮家を可能とする皇室典範の改正は不可欠だ。 その場合、当然ながらご婚姻相手の男性は、女性が皇族との婚姻によって皇族の身分を取得されるのと同じように、皇族になられる制度を用意する必要がある。...