top of page

平成最後の新年一般参賀

  • 執筆者の写真: 高森明勅
    高森明勅
  • 2019年1月3日
  • 読了時間: 2分

1月2日、平成最後の新年一般参賀。

約15万4800人もの人々が詰めかけたようだ。

勿論、平成で最多。

その為、天皇陛下のお気持ちで、 当初お出ましは5回の予定だったのを2回増やして、 7回も国民の祝賀にお応えになった。

長くお風邪を召しておられ、 前日は、早朝の「四方拝(しほうはい)」 をはじめ国事行為の新年祝賀の儀など、 行事が立て込んでいた。

外国大使夫妻らの祝賀を お受けになっている最中に、 陛下が大きくお身体を揺らして、 よろけられるハプニングもあった。

恐らくご疲労のせいだろう。

だから私は、2日のご体調が心配でならなかった。 にも拘らず、6回に増やされた後にも まだ多くの国民が残っている様子をご覧になって、 更にもう1回お出まし下さった。

いかにも陛下らしい、 ご自身のご負担を顧みない、 国民への温かい思いやりだ。

こうした急な変更があったので、 気の早い一部メディアがそれをフォローできず、 「予定外の“6”回のお出ましで、 平成最多の1“4”万5千人の参賀」と誤報していた。

各地から参賀に訪れた人達は、 メディアの取材に対して口々に、 天皇陛下への感謝の気持ちを述べていた。

この日の皇居の光景こそ、 陛下が30年の歳月を掛けて 「全身全霊」で築き上げて来られた、 人々に寄り添う“能動的”な「象徴天皇」像が、 いかに多くの国民に感謝をもって受け入れられているかを、 揺るぎなく証(あか)し立てているだろう。

※画像:(c)Kazuhiro NOGI / AFP

bottom of page