スラッガー・マサコ
皇后陛下は田園調布双葉中学校時代、野球が大好きでいらした。 入学と同時に仲間と一緒に野球部を立ち上げようとされたが、校庭が狭く野球は無理なのでソフトボールに切り替えられた。最初の1年間は同好会で、2年目から部に昇格した。皇后陛下の背番号は「8」。当時、ファンだった巨人軍の高田繁選手の背番号だった。友達が芸能雑誌の『平凡』や『明星』でキャーキャー言っていても、1人『プロ野球全選手写真名鑑』を読むのが好き、というちょっと変わったタイプだったようだ。
高校は田園調布双葉高校から、お父様の仕事のご都合でアメリカのマサチューセッツ州ボストンにある州立ベルモント・ハイスクールに転校。地元の新聞「ベルモント・ヘラルド」には、ベルモント・ハイスクールの成績優秀者を載せるコーナーがあり、皇后陛下は語学のハンディも努力で乗り越え、この欄の常連になられた。
付いたあだ名が「ブレーン」(知的とか頭脳)。
だが一方、ソフトボールも続けておられた。高3のある日、「ベルモント・ヘラルド」の成績優秀者の欄ではなく、一面(!)に皇后陛下のお名前が載った。「スラッガー(強打者)・マサコ!」と。皇后陛下がソフトボールの試合でヒットを打たれ、チームが逆転優勝したという記事だった。グランドを走る皇后陛下のお写真が掲げられていたそうだ。
皇后陛下はアメリカでの高校時代、敬意を込めて「ブレーン」と呼ばれただけでなく、闘志溢れる「スラッガー」でもあられた。
天皇陛下がご独身時代、「理想の結婚相手」の条件の1つに“スポーツが好き(又は理解がある)”を挙げておられたのを、思い出す。
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