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執筆者の写真高森明勅

あれから1年

昨年の7月13日、NHKの夜7時のニュースで、 天皇陛下が「生前退位」を望んでおられるとのスクープ。

それから1年たった。 果たして、天皇陛下のご念願は達せられただろうか。

勿論、この事に最も冷淡(もしくは反抗的!)な 「安倍1強」下での取り組みだったので、十分な成果とは言えない。 でもギリギリ、陛下のお気持ちに近い線で、 一応の決着を見る事が出来たのではないか。 ご譲位を可能にする法的な手当てとして、 皇室典範の附則改正プラス特例法という、 法形式の面では“裏口入学”と非難されかねないやり方になった。

しかし、「譲位の3要件」が事実上、 恒久的なルールとなり得る形までは、何とか漕ぎ着けた。

それを可能にしたのは、法的枠組みの設定について、 大島衆院議長らの仲介により与野党協議の場が作られ、 政府が設けた有識者会議から“主導権”を取り上げたからだ。 与野党協議の場が作られたのは、昨年12月に、 民進党が有識者会議に先んじて、同会議の素人論議を凌駕する 「論点整理」を公表し、その“本気度”を見せ付けたから。 その論点整理の公表には、倉持麟太郎弁護士が介在して、 当方と民進党に接点が生まれていた事が、看過し得ない意味を持った。

従って、この1年間の経緯の中で、公平かつ客観的に評価して、 倉持氏の貢献は絶大。 その倉持氏を我々に繋いでくれたのは、 (殆ど忘れかけていたけど)泉美木蘭さんだった。

泉美さん、ありがとう。

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