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執筆者の写真高森明勅

栄光の宮

靖国神社崇敬奉賛会が設立20周年を迎える。

私は現在、同会の顧問を拝命している。

この度、刊行された記念誌(『靖国神社崇敬奉賛会20年の歩み』)に、 依頼によって「栄光の宮」と題する拙文を寄せた。 その冒頭と末尾のみを掲げる。

「『靖国神社の歌』(昭和15年、作詞・細渕国造、作曲・和真人) の1番の歌詞に、次の一節がある。 『ああ大君の 御拝(ぎょはい)し給(たま)ふ (ぬかづき給ふ) 栄光の宮 靖国神社』ー。

至尊の地位にあられる天皇陛下ご自身が、臣下の霊に対し、 わざわざ神社にまでお出ましの上、鄭重(ていちょう)に ご拝礼をなされる。

そんな光景は、前近代なら想像すら出来ないことだ。 だが実際に、靖国神社のご創建以来、 代々の天皇のご親拝を仰いで来た。

…今上(きんじょう)陛下の戦没者への深いお気持ちは、 これまでのご行動から明らかに拝察できる。

春秋の勅使のご差遣(さけん)も欠かされたことがない。

ただ首相さえ靖国神社への参拝を怠って恥じない

異常な政治状況が続いている。

そのために、ご親拝がかなわぬまま、

ご譲位の日が迫っている。

国民の1人として、陛下と英霊に対し、 慚愧(ざんき)に堪(た)えない。

『栄光の宮』の真姿回復に微力を尽くしたい」

首相の靖国神社参拝を中断させた張本人は今の安倍首相だ。

それが天皇陛下のご親拝をも困難にしている。

このまま陛下がご譲位の日をお迎えになれば、 靖国神社ご創建以来、初めて1度もご親拝をなされなかった 天皇となられる。

その重大さに誰が気付いているのか。


画像:Manuel Ascanio / Shutterstock.com

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