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  • 執筆者の写真高森明勅

来年の大嘗祭に万全を期す方法

更新日:2021年3月25日


来年の大嘗祭に万全を期す方法

来年の大嘗祭に万全を期す方法


5月10日、福島県郡山市へ。

神職の研修会に出講。「御即位30年と御代替わりについて」との演題で2時間、話をした。質疑応答の時間を十分取れなかったのは残念(私の喋り過ぎ)。

でも2人から質問を受けた。その1人は熱心で、わざわざ控え室まで来て感想を述べてくれた。改元と「ご聴許」の件。更に、控え室で別の方からも感想を承った。私が講演中に問題提起した、皇太子殿下のご即位が来年「5月1日」になってしまった事について。 同年11月に予定されている大嘗祭に、新穀を献上する悠紀(ゆき)・主基(すき)両地方を、亀卜(きぼく)によって決める場合、既に田植えが終わっている地域は予め除外するのか。それとも、既に田植えが終わっていても構わずに選ぶのか。

前者なら、一部の国民を予め排除する形になるから、「国民統合の象徴」である天皇のご即位に伴う行事には、相応しくない。後者だと、祭祀に求められる「清浄さ」の確保において、疑念が生じかねない。この難問に、政府は全く無頓着。むしろ悪意すらあるのかと疑ってしまう。 こんな事では皇室に申し訳ない。これについて、次のように語られた。

「先生がおっしゃるようであれば、○○するしかありませんね」と。

おー、そういう対処の仕方があったか。

思いも寄らぬ解決策を、当たり前のように口にされた。確かに、そのようにすれば何とかなりそうだ。しかし、その為には民間の努力が不可欠。だが、国民の奉賛によって“こそ”成り立つ大嘗祭の本質に照らしても、十分に許される取り組みだろう。早速、微力ながら私もその方策の実現可能性を探りたい。貴重なアイディアを戴いて帰路についた。 6月上旬には天皇陛下の福島県へのお出ましを仰ぐ。なので地元の皆さんは、そのお迎えに遺漏無きよう、様々に心を配っておられる様子だった。なお私は、8月30日の福島県神社関係者大会でも、講演をする予定。会場は福島市の「とうほう・みんなの文化センター」で、千五百人位集まるそうだ。

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