• 高森明勅

紀宮清子内親王ご命名秘話

女優、檀ふみさんのお手柄をもう1つ。


天皇陛下のご長女、紀宮(のりのみや)清子(さやこ)

内親王(現・黒田清子様)ご命名の由来について。


これも皇后陛下から直接、伺っておられる。


以下、ご本人の文章から。


「美智子さまは、『万葉学者の五味智英先生

(元東大教授)のご講義が面白くて、

結婚前から十何年か習ったんです。

そのときのメモがないかと探していたら、

こんなものが出てきたの』と仰(おっしゃ)って、

万葉集巻6の917『紀伊国に幸(みゆき)せる時に、

山部宿禰赤人が作る歌』のコピーを見せてくださいました。


そこに、


沖つ鳥 清き渚に 風吹けば 白波騒き


という一節があって、ここから『紀』と『清』をとって

紀宮清子(きよこ)内親王というお名前が候補に

挙がったそうです。


それを美智子さまは、


笹の葉はみ山もさやにさやげども

我は妹(いも)思ふ別れ来ぬれば


という歌から、『さやこ』という読みにしては

と望まれたというのです。


『さやにさやげども、

という響きが好きだったものですから』


と明かしていただきました。


清子さまの名前の出典が

万葉集であることは公表されていますが、

『さやこ』という読みの由来はあまり

知られていないように思います」


これも貴重な逸話だろう。


それにしても、代表的な万葉学者だった

五味氏から「十何年」も個別講義を

お受けになった皇后陛下の万葉集へのご造詣は、

いかばかりか。


画像:朝日新聞

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