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改元へのご聴許

執筆者の写真: 高森明勅高森明勅

時事通信が次のような記事を配信した

(2月3日12時7分)。

「政府が平成に代わる新たな元号について、

4月1日の公表直前に天皇陛下と合わせ、

皇太子さまにも報告する方向で調整していることが分かった。

新元号を定める政令は現在の陛下の署名を受けて公布、

皇太子さまが新天皇に即位する5月1日に施行(改元)されることから、

お2人にあらかじめお伝えすることが望ましいと判断した。

…天皇や新天皇は新元号の選定過程に関わらない。

ただ、平成改元の際も、

政府は宮内庁長官を通じ、

元号発表前に現在の天皇陛下に報告した」

政府はこれまで、

平成改元の手順の前例を踏襲する、と言って来た。

だから、新元号を正式に閣議決定する“前”に、

天皇陛下にご報告するのが当たり前。

それは事実上、 陛下の“ご聴許”を得て新元号が確定する事を意味する。

“大化”以来の「天皇の元号」

という伝統を尊重した手順だ。

ところが、今回はご譲位に先立って、

1ヵ月“前倒し”をして新元号を決める方針。

ならば前例に加えて、

「新天皇」となられる皇太子殿下にも

予めご報告すべきである、と判断したのだろう。

新元号は新天皇の時代の元号。

だから、もし前倒しするのであれば、

当然の配慮だ。

画像:国立公文書館サイトより




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