社会の皆が、多様に自由に自分らしく生きる。
しかも、互いに衝突したり、 否定し合ったりしないで、共生できる。 そんな社会が望ましい。
まさに、誰もが受け入れられる、普遍的な価値だろう。
しかし、普遍的な価値をどう現実化するか。 となると、国ごとにそれぞれ条件が異なる。
わが国の場合、自由や権利という 普遍的な価値を保障する、緩やかで安定した 秩序を望むなら、天皇という存在が重大な意味を持つ。 強制によらない社会的な求心力を確保し、 権力の肥大化を抑制するには、 権威ある統合の中心が必要だからだ。 普遍的な価値とわが国固有の伝統は、 このような形で結び付く。