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シニア割引

  • 執筆者の写真: 高森明勅
    高森明勅
  • 2019年1月19日
  • 読了時間: 1分

去年、皇太子殿下の最後の育樹祭を

「末端の端くれ」としてお手伝いさせて戴いた次男。

いつも仕事で忙しくしている。

先頃、珍しく何日か帰省した。

その1日、次男の運転で地元の映画館に行った。

2人分の料金を払って、チケットを渡すと、

「オヤジ、ちゃんとシニア割引を使った?」と聞く。

「そう言えば、そんな割引があったなぁ。

自分に引き当てて考えた事はなかったけど」

と答えると、

「いつまでも若いつもりじゃいけないよ」

などと生意気な事を言う。

私も、もうそんな年齢か。

若い頃には、

自分がこれほど長生きするとは思っていなかった。

次男と一緒に観に行った映画は

「ボヘミアン・ラプソディ」。

長男が「最後の20分は魂が震えた」と絶讚していた。

確かに心を揺すぶる作品だ。

『月刊Hanada』の花田編集長の年賀状では、

昨年本人が観た映画のベスト10で2位にランクインさせていた。

次男は作品が作品なので、

父子なのに周りから“恋人同士”

と間違われないか、気にしていたようだ。

些細な事を気にするヤツだ。

そもそもLGBTへの勉強が足らん。

…って、偉そうな事を言ってしまったが、

振り返ってみると、私がヤツの年頃には、

父親を映画に誘うなんて殊勝な考えなど、まるで無かった。




画像:Muhammad suryanto / Shutterstock.com

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