「皇太子不在」と皇室祭祀
去る6月16日は香淳(こうじゅん)皇后例祭。 昭和天皇の皇后でいらした香淳皇后が亡くなられた日に当たる日(崩御〔ほうぎょ〕相当日)に行われる祭典だ。令和になって初めての恒例祭祀という事になる。 天皇陛下は皇居・宮中三殿の1つ、皇霊殿(こうれいでん)にてご拝礼。 同祭は「小祭」なので、陛下ご自身による御告文(おつげぶみ)は無い。皇后陛下は赤坂御所にてご遥拝・お慎み。もし「皇太子」がいらっしゃれば、天皇陛下と同じく古式の装束で皇霊殿内にてご拝礼をされるべきところ、「皇嗣」の秋篠宮殿下は殿内にはお入りにならず、庭上の幄舎(あくしゃ)にてモーニングコートで参列されたにとどまった。 この場合、皇霊殿の正面にある木製の階段の下からのご拝礼になる。“皇太子不在”による皇室祭祀の変容が既に始まっている。