「愛子天皇」待望論への感想(1)

​更新日:2019年5月22日

近来、「愛子天皇」待望論が高まっているという。これはほぼ予想できた。5月1日に新しい天皇陛下が即位された。その新天皇にご健康でご聡明なお子様がいらっしゃる。ならば、その方に“次の天皇”になって戴きたいと人々が願うのは、不思議ではない。皇室を敬愛する国民の自然な心情だろう。そのお子様が男子か女子かは二の次。男女の性別よりも天皇との近さ、皇位との距離感が先ず優先される。それが皇位の重さ。

皇位“より”性別の方を重く見ようとする国民は、(昔はともかく、今なら)それほど多くないはずだ。今の皇室典範も明治の皇室典範も、皇位継承の順序において天皇の子(皇子)や孫(皇孫)を優先する「直系」主義を採用している。その理由は、過去の伝統を尊重したのと、上述の国民の素直な感情に配慮した為だ。

「愛子天皇」待望論のもう1つの背景に、皇嗣になられた秋篠宮殿下のご即位が見通せない事情がある。秋篠宮殿下は「皇太弟」などの称号を辞退された。たまたま巡り合わせで、その時点で皇位継承順位が第1位である事実を示すに過ぎない、「皇嗣」というお立場にとどまられた。内廷“外”の一宮家の当主という位置付けも変わらない。

理由はご自身が「皇太子になる為の教育を受けていないから」と。そうであれば、皇太弟より遥かに重い地位である「天皇」に、そのまま即位されるという流れは、安易に想定し難い。更に、天皇陛下とご兄弟ゆえ、ご年齢も近い。天皇陛下が上皇陛下と同じ85歳まで在位されれば、秋篠宮殿下は79歳又は80歳になってからのご即位。
これはさすがに現実味が無い。さればとて、天皇陛下がまだまだご活躍戴ける年齢で、秋篠宮殿下の“為に”早めに皇位を譲られるというのでは、恣意的な譲位になろう。
(2へ続く)
 

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