高森明勅

2018年8月14日1 分

憲派は国民を信じない?

護憲派の欺瞞を衝くリベラリズムの権威で
 
東京大学教授の井上達夫氏の発言。


 
「今の護憲派は『多くの国民は憲法なんて分からないんだから、
 
国民投票なんかやったら危険だ』
 
『ポピュリズムの政治家に扇動される』
 
というデマを流しているに等しい。


 
憲法は神から与えられたわけではない。


 
我々は占領軍にマッカーサー草案を押し付けられたけれど、
 
押し付けは占領期までの話であって、
 
その後は自分たちで変えようと思えば変えられた。


 
憲法も人もつくるものなのです。


 
自分たちで憲法をつくっていく実践をしない人たちに、
 
その憲法を尊重をする意識が生まれるだろうか。
 

…9条は、戦力という国家暴力の
 
最も危険な要素にかかわる基本的な憲法原理です。

これについて現実と憲法規範との間でこれほどの
 
矛盾が生じている今、それをどう是正していくのかという問題は、
 
やはり憲法自身が定めている改正手続きに従って
 
国民の審判を仰ぐべきなのです。


 
それをさせないという人たちは、
 
民主主義者を名乗る資格はないと僕は思っています」
 
(『立憲的改憲』)

画像:U.S. Naval Historical Center

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