高森明勅

2018年1月22日1 分

憲法9条改正の焦点

安倍首相いわく、
 
「我が国の防衛には米軍の力を絶対的に必要としている」
 
(平成25年4月23日、参議院予算委員会)と。
 

 
ジャーナリストの櫻井よしこ氏いわく、
 
「他国に頼りきりの国防政策は1日も早く変えなくてはならない。
 
自国と自国民は自国が守るという鉄則を確立しなくてはならず、
 
憲法改正が必要だ。チャンスはこの1年(平成30年)しかない」
 
(『週刊ダイヤモンド』12月30日・1月6日号)と。
 

 
わが国の防衛において、
 
「米軍の力を絶対的(!)に必要」とし、

「他国に頼りきり」なのは何故か。

憲法9条2項の規定によって「戦力」不保持を

強制されているからだ。

ならば、「自国と自国民は自国が守るという鉄則を確立」
 
する為には、その規定を「改正」する事が「必要」不可欠だ。
 

 
安倍加憲も旧来の護憲も、

9条2項を“死守”しようとしている点では、同一。

しかし、それでは「米軍の力を絶対的に必要」とする状態、
 
つまりアメリカに「絶対的に」依存し、「絶対的に」従属した状態

(戦後レジーム!)から脱け出す事は不可能だ。

それは言い換えると、日本の自主独立は回復されず、
 

平和と民主主義も保障されない事を意味する。

憲法9条改正を巡る焦点はここにある。

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