高森明勅

2019年6月19日2 分

イラン戦争?

最終更新: 2019年6月20日

イラン戦争?
 

安倍首相のイラン訪問。

アメリカのトランプ大統領の依頼(指示?)による。その訪問中に、日本の海運会社が運航するタンカーが攻撃を受けた。余りにも出来すぎたタイミングだ。この攻撃がイラン側によるものか、アメリカの得意な破壊工作か、はたまた反イラン勢力の謀略か、今のところ分からない。

確かなのは、わが国の首相が「ガキの使い」以下の扱いを受けた事実だ。まことに残念。アメリカとイランの険悪な関係については、以下のような指摘も。

「そもそも今回の緊張の高まりは、米国が一方的にイラン核合意から離脱したことに端を発する。自ら緊張を生み出し、口実をつくり敵対国に攻め入る。イラク戦争もそうだったが、戦争の口実にした大量破壊兵器など存在しなかった」

「米政権内での対イラン最強硬派は、イラク戦争の黒幕のボルトン大統領補佐官だ。今、米国は攻撃を正当化するきっかけを待っている」

「イランで多発するデモも、注意深く見る必要がある。現体制を転覆させるために反政府デモを扇動するのは、各国情報機関の常套手段だ。(5月12日の)サウジのタンカーへの攻撃もイランの関与が疑われるが、開戦のきっかけをつくるための破壊工作の可能性は排除できない」

「海外に派兵した米軍を続々と引き揚げているトランプ政権下の米国が、直接、戦火を交えることはないだろう。その役を担うのは、米国と同様、イランを敵視する同盟国・イスラエルだ」

「イスラエルでは…(ネタニヤフ)首相を凌ぐ超タカ派が率いる政党『イスラエル我が家』が連立を拒否し、組閣に失敗。同国初の再選挙が9月に行われることになった。こうした国内事情を抱えるネタニヤフは、対外的に強硬姿勢をとらざるを得ない。…9月には中東の緊張はピークを迎えるだろう」(戦場ジャーナリスト、渡部陽一氏)

果たして…。

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